2018年5月31日木曜日

第35話「子どもから感動を得ることで」(花まる:前原)


 先日、花まるタイムによく足を運んでくださる保護者と話をする機会があった。
 
 その方は仕事をされている。それでも時間を見つけて、仕事が休みの日の朝や、朝に少し時間ができた時には、足を運んでくださる。
 その方に限らず、「花まるタイム」に足を運んでくださる保護者の皆さんは、実は年々増えてきている。
 しかも1回限りではなく、リピーター層が少しずつ増えてきているのだ。
 
 「花まるタイム」に定期的に足を運んでくださるのには、色々な理由・きっかけがあるのだろう。
 では、その方の場合は何だったのか。気になっていたので、率直に「『足を運び続けてみよう!』というきっかけはありましたか?」と、質問してみた。

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初めは、わが子の学校で新しいことが始まるということで、どんなことやるんだろう…という興味半分、でも教室に入って、私たちは何ができるのかなぁと戸惑い半分でした…。先生方みたいに、何かを教えられるわけでもないですし。なので、足を運んだものの、当初は教室の後ろから子どもたちの様子を見ているだけでしたよ。
 見方が変わったのは、子どもたちと一緒に「花まるタイム」をやってみたときからかなぁ~。
 足を運んだクラスに、たまたま休みの子がいて、席が空いていたので、担任の先生から「ちょっとやってみませんか?」と言われ、やってみました。

 実際にやってみたのは初めてだったのですが、15分間通して、なんとなく子どもたちが「花まるタイム」を元気に頑張れる理由がわかった気がしました。

 ・子どもたちの元気に対し、私も負けないように頑張ると、子どもたちはもっと頑張っていたので驚きました!
 ・ブロックは、私も頑張るけど、子どもたちの頭の柔らかさには勝てない時もあって…。本気の大人に負けないように頑張るのが子ども、そう感じました。
 ・計算は、前の自分の記録更新のために、みんな頑張るんですよね。それを間近でみていると、子どもたちのくやしさ・うれしさが伝わってきて、自然と言葉をかけていました。
 ・書き写しも同じで、やはり間近で見られると、真剣な目で取り組んでいることが伝わってきました。そこですかさず認めると、終わった後に「見てみて!」と、頑張って写したページを見せてきてくれました。やっぱり見てほしいんだな、と、気持ちがすごく伝わってきました。
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「子どもたちの目線がわかったことが大きかったんですね」

そう返すと、
「子どもたちの目線がわかると、『あ、ここで認められるとうれしいんだな』というのが少しずつ分かってきて、そうすると、自分の子以外へも声をかけやすくなって、応援もしたくなりました!」

と、笑顔で答えてくれた。その笑顔には、「花まるタイム」に参加することが本当に楽しいんです!というメッセージが隠されているように思えた。
「情熱大陸」や「プロフェッショナル」など、自分の生きる道と据えた物事に対して、ひたむきに挑む人たちの生きざまがテレビ番組で流れているのを見ると、毎回感動してしまう。オリンピックを目指すスポーツ選手のこれまでの道のり、高校球児がわが校の勝利のために戦う甲子園などを見たときに湧いてくる感情も同じだろう。人が頑張っている姿を見ると、本当に心を打たれる。

子どもたちが目の前の課題を解決しようと必死になる姿や自分の成長のために頑張ろうとする姿を見て、花まるタイムに足を運んでいただく保護者や地域の方々も心を打たれたのだと、私は思っている。
頑張っている人を見ると応援したくなり、笑顔で応援をしてもらえると、されている側も非常にうれしくなる。「花まるタイム」を通して、地域の方・保護者と子どもたちの間で、これまででの学校では考えられなかった、「感動と応援を介した」大人と子どもの関係が築かれつつある。