子どもたちと地域の方が一緒に音読している風景。武内ではだいぶ見慣れてきた風景であるのだが、小学校が町の人みなさんの場所になってきているなぁと感じられたので、思わず写真におさめてしまった。
よく「地域の人間が教室に足を運ぶことで何か効果があるのですか?」という質問をされる。
もちろん、子どもたちへの効果は抜群にあると思っている。子どもたちにとって自分の親でも、先生でもないが、そう遠い存在ではない「地域の人」。
そういう方々に学校へ足を運んでいただき、子どもたちが頑張っていること・成長していることを、そのまま言葉にして、その場ですぐに伝えてもらうことは、子どもたちにとって爆発的な効果を発揮していくだろう。
効果はすぐには現れないかもしれないが、着々と子どもたちの「自己肯定感」が育まれているに違いない。
また、これ以外にも地域の方が教室に足を運んでくださることで、子どもたちに良い影響を与えてくだっていることがたくさんある。
その一つが
子どもたちと一緒に音読やブロック、パズルを本気になってやってくださることだ。

上記のように話してくださった方の中で、子どもたちと一緒にパズルに取り組んでいる様子を写真に撮られた方がいた。その写真を見ると、その人が楽しんでいることはもちろん、それ以上に周りの子どもたちが楽しんでいる様子がうかがえた。
この写真を見た瞬間に、「あぁ、これも一つの効果だろうなぁ」と実感を得た。
地域の方の楽しむ姿、学びに感動する姿を、子どもたちに見てもらうことも、子どもたちの学び場を作る上で大事な1ピースなのではないか。
「楽しく学ぶ姿を見せる」「学ぶこと、達成することの感動を見せる」ことで、子どもたちも「この時間は楽しいんだな!じゃあ、僕たちも負けずに楽しもう!」と、続いていくはず。大人も子どもも、一緒に楽しく、本気で学ぶということは、実は子どもたちにとって効果的なことだと、少しずつ確信しているところだ。
正直なところ、花まるタイムが始まった時は、ここまでのことになるとは思っていなかった。
しかし、今は、地域の方が入ってくださったことで、これまで学校でなかなか見られなかった風景がもっと見られるかもしれない…とさらなる可能性に希望が湧いている。「大人も子どもも、学びの感動を得られる場所」としての学校…そんな姿を夢見ている。
先日、とある方がSNS上でこうおっしゃっていた。
「花まるタイムは始まって間もない取り組みですが、今在籍している小学生にとって地域の方が足を運んでいただけることは当たり前になりつつあります。伝統と呼ぶにはまだまだ日が浅いですが、これが日常の姿になったとき、この取り組みは地域の財産になるのではないでしょうか?地域の方、保護者の方には負担をかけておりますが、未来のまちづくりに向けた第一歩と思っていただき、ご協力をお願いしたいと思います。」
未来のまちづくりに向けた歩みは、町のみなさんのご理解・ご協力もあって着実に進められている。地域の方と一緒に子どもを育てていくという「新たな伝統づくり」のために、より一層力を尽くしていこうと、改めて強く決心した。