7月18日のブログ記事で、橘小学校花まる支援員の振り返り会議が行われたことを報告いたしました。その記事では特筆しなかったのですが、実はこの会議で「朝の挨拶をしない子がいる」というお声が支援員の方からあがりました。その支援員の方は「こちらが挨拶すれば返してくれるが、『自分から』挨拶する子は少ない」、「挨拶をしても返さない子がたまにいる」とおっしゃっていました
すると、ある女性の支援員の方からこんな温かい意見が出ました。
「大人と同じで、子どもにも落ち込んだ気分の日はある。元気いっぱいに挨拶をできない日もあるのではないでしょうか?」
この意見が会議の雰囲気を変えました。「子どもが挨拶をしない」という話から、「なぜ挨拶をしないのか」「周囲の大人、自分達にできることは何だろうか」という話し合いになり、「最近は親世代でも挨拶をしない人がいる」、「子どもは親を見て育つ、子どもにだけ言っても仕方ない」などの意見があがりました。
そして最後に公民館の方が「挨拶をしない子を問題視するのではなく、大人が背中を見せるという意味で、子どもから返事がなくてもこちらが元気な挨拶をし続けていきましょう。」とまとめてくだいりました。
さて、夏休みが明けて学校が始まった、ある日のことです。橘小の6年生から全校児童に向けて、あいさつ運動をしよう、という話がありました。具体的には、『あいさつの木』が書かれた模造紙を教室前に貼りだし、元気よく自分から挨拶してくれた人の名前とコメントを付箋に書いて貼っていく取り組みです。貼られたコメントは給食時間の放送で読み上げられます。
挨拶運動が始まって約2カ月。現在では『あいさつの木』のコメントが読み上げられるのが、日常になりました。支援員の方が『あいさつの木』に付箋を貼ってくださることもあります。先日あった橘小学校・橘町民合同運動会では、学校の先生が「元気な挨拶が増えたね!」と地域の方から声をかけられたそうです。
支援員の方からご意見をいただき、子ども達と先生が一緒に改善策を考え、実行する。その取り組みに、また支援員の方も協力してくださる。一方通行ではない、それぞれの想いが繋がった挨拶運動になりました。