2018年3月7日水曜日

地域で見守る ~花まる支援員意見交換会より~

 学校現場で今注目されているキーワードの一つとして「コミュニティ・スクール」というものがあります。

文科省のホームページでは、
「学校と保護者や地域の皆さんがともに知恵を出し合い、学校運営に意見を反映させることで、一緒に協働しながら子供たちの豊かな成長を支え「地域とともにある学校づくり」を進める仕組み」
と説明されています。

 「地域とともにある学校」がどのようなものなのかは、地域・学校によって異なると思いますが、「官民一体型学校 花まる学園」の取り組みは、間違いなくその形の一つであると言えます。


「官民一体型学校の『民』は、民間企業の『民』であり、町民の『民』」

 民間企業である花まる学習会のノウハウを学校に提供するだけでなく、町みんなで子ども達の成長を見守り、応援しよう、というのが「官民一体型学校」の狙いの一つです。

 その仕組みとして、朝に行っている「花まるタイム」には、地域の方が応援に来てくださいます。子ども達と一緒に音読をしたり、テキストに「頑張ったね」と花まるをつけたり、「今日も元気がいいね!」と声をかけてくださったり。
 子ども達との関わり方は様々ですが、「我が子でなくとも、町の子に何かしてあげたい」という温かい想いは同じです。
 そんなふうに花まるタイムに足を運んでくださるサポーター(通称、花まる支援員)に支えていただきながら、官民一体型学校の取り組みは広がってきました。


 前置きが長くなりましたが、3月6日に東川登小学校で、花まる支援員の意見交換会が行われました。支援員の皆さんとは定期的に花まるタイムへの疑問、改善点などを話し合う場を設けています。


 今回、ある男性からこんなご意見をいただきました。

「花まるタイムが始まった3年前、元気よく・テンポよくということを聞いて、その元気の良さにのりきれない子もいるのでは、と心配した。3年経って子ども達の様子を見ると、そういう子はほとんどいないように感じる。ゆっくりな子もいるが、他の子と協力し合って取り組むことができている。」


 花まるならではの「元気の良さ、スピードについていけない子もいるのでは」というお声は、地域の方はもちろん、学校の先生方からもよくあがるものです。最初は抵抗感をもつ子もいるかもしれませんが、繰り返し行っていけば、その子なりに通る声を出せるようになるし、テキパキ切り替えて行動できるようになります。
 花まるスタッフだけでなく、3年間見守ってきてくださった地域の方も同じように感じてくださったのは、とても嬉しいことでした。


 そして花まるタイムとは関係なく、盛り上がったのが6年生の成長についてです。
6年生のクラスは毎朝みんなで決めた「学級の歌」を歌うようにしているのですが、支援員の皆さんは歌の時間から教室にいることが多いのです。
「春に比べて、良い声で歌えるようになったよね」
「綺麗にはもっていたよ」
「卒業式が楽しみ」
と優しい表情で言い合う支援員の皆さん。

 我が子、我が孫ではないからこそ、そういう見方ができるのかもしれません。

 両親、先生達とは違う視点で見守ってくれる大人がたくさん周りにいるのは、とても貴重なことです。「子育ては網で」というのは弊社代表高濱の言葉ですが、「親-子ども」「先生-子ども」の関係だけでなく、地域という「網」で子育てができるこの地域はとても恵まれています。そして、その網を作る場として花まるタイムが機能しています。






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