2016年1月11日月曜日

第4話 「みんなで学ぶ、みんなで支える」(花まる:前原)

皆さま、あけましておめでとうございます。
本年も引き続き、「武雄からこんにちは」を通して、武雄の現場で起きていることを発信していきます!今後もご覧いただければ幸いです。

武雄で「官民一体型学校」としてスタートしている学校で、週4回朝に行っている花まるタイム。その時間は、学校の先生のみならず、「地域のおじいちゃん・おばあちゃん」「保護者」が教室に入って、子どもたちのサポートをしてくださります。地域の方々は、子どもたちと一緒に「四字熟語」や「古典」を音読したり、一緒にブロックに挑戦したり、子どもたちが「計算」「視写」を行っているのを見守ってくれたり、「頑張ったね」とコミュニケーションをとってくれたり…。地域の方々が、学校での子どもの学び場に積極的に入ってくださることは、非常に画期的なことです。

文部科学省でも「学校支援地域本部事業」を推進させており、地域で学校・子どもを支えていく体制を整えていこうという流れになってきております。全国約1800もの市町村の中で、26年度12月段階で600超の市町村が支援本部を設置しているという実績も出ております。その「学校支援地域本部」の活動内容は、「昔遊び体験」「職場体験」、「交通指導ボランティア」など多岐にわたっています。

ただ、武雄で現在「学校支援地域本部」の活動の一環として行っている「花まるタイムへのサポート」は、他の活動内容と少し異なる点があります。それは、「地域の方が毎日学校に入ることのできる環境がある」点です。地方では、学校活動と地域のつながりは存在します。例として運動会をあげるなら、地域の運動会と合体し、学校の運動会が町民一体で盛り上がる場となっているケースもあります。しかし、つながりは頻度、つながる回数が多ければ多いほど、また濃密になればなるほどいいものです。
また、単に授業を通して子どもと地域の方のつながりを深めるだけではなく、学校の先生と地域の方々、地域のおじいちゃん・おばあちゃんと保護者…と、様々なつながりを生み出すこと、つまり学校が地域のつながりの中心になる可能性が、この「花まるタイム」サポートには隠されています。

もちろん課題もあります。例えば「朝の時間、保護者は忙しくて、また共働きであるがゆえに、参加が難しい」という意見があがってきます。一方で、「保護者が参加しないと!」という意見もあがったことがありました。それらの声はごもっともなこと。大切なことは「強制感を与えない」「できる人が頑張る」「難しい人は他の面で大活躍してもらう」というサポートの柔軟性を共通認識として持っておくことです。

こちらは、「青空教室(※1)」という授業に、保護者の皆さんが参加してくださった時の写真です。子どもたちに負けず、「大人の本気」を見せてくださる保護者の皆さんの姿は、子どもたちの目にものすごく印象的に映ったようです!また、参加してくださった保護者の皆さんも、授業を満喫してくださったようで、「また子どもたちと参加したい!」と話してくださいました!

※1「青空教室」
異学年・男女混合の「縦割り班」の中で、コミュニケーションを取り、意見をまとめながら、問題を解決するプログラムを多数用意した授業です。「多様性を受け入れる心」、「自分の意見を言葉にして、相手に伝える姿勢」、「みんなで問題を解決していく楽しさ」などを、子どもたちが体感し、学べるような授業を行っています。



「町の子は町でしっかり育てよう」、ある協議会長さんがおっしゃっていた言葉です。家庭や学校だけが子育てをするのではない、町にいる人が、小さなことでも、できることから子どもたちに還元していく。「花まるタイム」サポートが、「学校=地域のつながりの中心地」「学校=子育て応援の中心地」として機能するきっかけになるよう、活動の更なる発展に努めていきます。

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